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2012年7月21日土曜日

Lehman Brothers ~リーマン・ブラザーズ ~






  9月15日金融業界にとって1930年代の大恐慌以来で最大の地殻変動が起こった。ウォール街で注目を集めていた2社、リーマン・ブラザーズ・ホールディングス とメリルリンチが、姿を消すことになった。

  創業158年のリーマンはこの日、連邦破産法11条(会社更生法に相当)の適用を申請した。同社は身売り先を確保することができなかった。一方、94年の歴史を持つメリルリンチは米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)への身売りで合意した。500億ドル(約5兆2600億円)での買収合意は14日に取りまとめられ
た。

  ブローカーのナイト・キャピタル・グループのマネジングディレクター、ピーター・ケニー 氏は、世界の金融システムの根底にある構造プレートが動いているとして、これにより金融の世界は生まれ変わるだろうと話した。「痛みを伴うプロセスだ」と同氏は付け加えた。

  金融業界の過去10年の高収益の原動力だった安価な資金と不動産価格上昇という2つの要素が逆転した。不動産向け融資や、借入金で購入した不動産資産から利益を上げてきた企業は苦境に立った。一方、借り入れが少なく不動産資産の保有も少ない企業は有利になった。

  昨年始まった金融業界の激変では既に、ベアー・スターンズがJPモルガン・チェースへの身売りによって姿を消した。1週間前には米2大住宅公社のファニーメイ (連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)が公的管理下に置かれた。世界最大の保険会社だったアメリカン・インターナショナル・グループは格下げ回避のための増資に苦戦している。

             5社から2社に

  ウォール街に君臨してきた米証券大手5社のうち残ったのは、ゴールドマン・サックス・グループ とモルガン・スタンレーの2社のみとなった。両社の2008年6-8月(第3四半期)はいずれも減益が見込まれる。

  元財務副長官でエバーコア・パートナーズの最高経営責任者(CEO)、ロジャー・アルトマン 氏は米経済専門局CNBCの番組で、ゴールドマンとモルガン・スタンレーの2社は大丈夫と思われるものの、「今回の危機がこれで終わったかと言えば答えはノーだ。ここからどこへ向かいどのように進展するか分からない」と語った。

  リーマンは8月末時点で従業員2万5935人を擁し2月時点の総資産は7860億ドル。従業員6万人のメリルはウォール街の投資商品を一般投資家に販売するファイナンシャルアドバイザー軍団で知られていた。ホランドの創業者のマイケル・ホランド会長は、「長年ウォール街にいるが、こんな週末は初めてだ」とコメントした。

             影響は拡大へ

  大手金融機関10社は、資金繰り難に遭遇した金融機関に融資するための700億ドル規模の基金を創設した。米連邦準備制度理事会(FRB)も融資の担保の幅を株式なども含む幅広い証券に拡大した。

  しかし影響の大きさは避けられそうもない。オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏は投資家向けリポートで、リーマンの資産売却が証券価格を押し下げ、他社の評価損につながるだろうと指摘した。ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は、証券会社が単独で存在する事業モデルは「根本的に問題がある」として、証券各社は、預金ベースを持ちFRBからの借り入れが利用できる銀行との統合が必要となるだろうとの見解を示した。

  リーマンの破たんは、1990年のドレクセル・バーナム・ランベールの破たんを彷彿(ほうふつ)とさせる。目立った違いは相対取引のデリバティブ(金融派生商品)市場でのリーマンの大きな役割だ。ドレクセルの破たん後に拡大したデリバを引き起こすとみられる。パシフィック・ミューチュアル・ファンドで運用に携わるマイケル・アウユンは「『大き過ぎてつぶせない』はずの金融機関が破たんしたことの意味を把握するのは難しいが、多数の企業と証券類が影響を受けることだけは確かだ」と話している。

  また、ニューヨーク大学スターン校の金融学教授で元ゴールドマンのパートナー、ロイ・スミス氏は「5社からわずかの間に2社になったのには目を見張るばかりだ」として、「ウォール街に戦略を考え直させる契機になるだろう」と述べた。


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