7月16日(ブルームバーグ):バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は16日、下院金融サービス委員会で証言し、米住宅金融大手のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の信用危機問題について、納税者のリスクを縮小するために議会が検討する可能性のある選択肢の1つが両社の国有化だとの見解を示した。
バーナンキ議長は「完全国有化から民営化、解体まで様々な選択肢があることは確かだ」と語った上で、「短期的には、住宅市場の需要を考慮すれば、正しい解決策は現在の形態の維持だと考えるが、十分な資本が維持されていることを厳しく監視する必要がある」と指摘した。
またバーナンキ議長は、米住宅ローン残高12兆ドル(約1260兆円)の約半額を保有もしくは保証している両住宅金融公社の信頼回復が、両社の支払能力と住宅ローン市場にとって極めて重要だと強調した。住宅不況を乗り切るだけの資本を備えていないとの懸念から、両社は年初から時価総額の80%余りを失った。
独立系調査会社インスティチューショナル・リスク・アナリティクスのアナリスト、クリストファー・ウェーレン氏は「バーナンキ議長は、グリーンスパン前議長と似た主張を始めたのかもしれない。グリーンスパン前議長は、政府支援機関(GSE)は売却可能なすべての担保を処分するべきだと強く主張していた」と分析。このビジネスモデルは「必要となる財務省からの資本が比較的少なくて済むし、納税者にとってのリスクも小さい」と説明した。
バーナンキ議長は13日、ファニーとフレディの信用危機への対応策として、両社に連銀窓口貸出へ直接アクセスすることを認めた。ポールソン米財務長官は、両社の株式購入と財務省が設定した両社への信用枠を拡大する権限を議会に求めている。
市場に安心与える
バークレイズ・キャピタル証券の米債券ストラテジー責任者、アジェイ・ラジャディアクシャ 氏は「私はFRBもしくは財務省がGSEの国有化を望んでいるとは思わない」と指摘。バーナンキ議長のコメントは「一部の投資家に安心を与えるためのものだ。他の策がすべてうまく行かず、最悪の事態に至ったとしても、政府は両社の債券の」デフォルト(債務不履行)よりは「国有化を望むという意味合いだ」と説明した。
クレディ・スイスのアナリスト、モシュ・オレンバック氏は、国有化の可能性は既に株価に織り込み済みだと述べ、「人々は今週末にも」国有化が「起こり得るとみている」と語った。
16日の米株式市場では、地銀のウェルズ・ファーゴの第2四半期(4-6月)業績が予想を上回ったことから金融株が上昇。両住宅公社の株価は、少なくとも過去20年間で最大の上げとなった。前日までの5営業日間で60%下落していた。ファニーメイは2.18ドル(31%)高の9.25ドルと、少なくとも1980年以来の大幅上昇。フレディマックは1.57ドル(30%)高の6.83ドルと、少なくとも88年以降で最大の上げとなった。
バーナンキ議長はこの日の議会証言で、両住宅金融公社は「破たんの危機を脱した」と述べた。両社の監督機関である米連邦住宅公社監督局(OFHEO)が同議長に、両社は「健全であり、業務を継続でき、何も問題は起きない」と伝えたという。また同議長はあらためて、住宅市場が「現在の危機の中心的要素」であると強調。議会は「いかにしてGSEの信頼感を回復させるかを十分検討する必要がある」と指摘した。
⇒議会証言においてインフレに対する見解よりも、ファニー・メイやフレディ・マックへの対応策が
議題の中心になってしまった感は否めない。
しかし最悪国有化をしてでも最悪の状態は回避すると中央銀行のトップが公の場で語ったことは一定の安心感が生まれたのではないだとうか。
地銀の好決算とあわせて昨日の米国市場では金融株の上昇が顕著だ。
今後このままという訳には行かないかもしれないが、ただサブプライムショックに端を発した一連の金融危機は収束に向かっていることは間違いないだろう。
まったくの個人的見解であるが、おと1~2社程度大手金融機関の吸収合併が控えているかなって印象です
0 件のコメント:
コメントを投稿